瀬戸大橋線における加算運賃の状況について
1 加算運賃設定の理由について
当社の本四備讃線(瀬戸大橋線:児島~宇多津間)につきましては、1988年4月に開業し、1996年1月の運賃改定時から当該区間をご利用されるお客さまには、負担の公平性を図ることを目的として110円加算した運賃をいただいております(設定当時は100円、2019年10月の消費税改定に伴う運賃改定より110円)。
これは、本四備讃線が海峡部の長大な橋りょうである瀬戸大橋を有する特殊な路線であるための特殊要因により生じる維持管理費用等(本四利用料と鉄道施設の維持管理費用等)が巨額であることから、同路線をご利用のお客さまにその負担をお願いしているものです。
従いまして、建設費の回収を目的としたものではなく、今後も継続して負担する必要がある維持管理費用等を根拠としているものです。
※本四利用料は、道路との共用部の維持管理等に係る費用の当社負担額であり、鉄道専用部の維持管理費用を除く。
2 加算運賃にかかる今後の取扱いについて
加算運賃につきましては、将来にわたって本四利用料を支払う必要があること、引き続き鉄道施設の維持管理費用等が見込まれることから、今後も継続して負担していただくことになります。なお、2020年12月に国から発表された支援により、本四連絡橋の鉄道関連部分の更新費用については当社に代わって鉄道建設・運輸施設整備支援機構が負担することとなりましたが、日常的な維持管理費用等は引き続き当社が負担します。引き続き、当該区間の加算運賃を有効に活用しつつ、安全・安定輸送の提供、利便性や快適性の向上に努めてまいりますので、加算運賃につきましてご理解いただきますようお願いいたします。
なお、国土交通省からの通達に基づく回収率等は以下のとおりです。
○本四利用料の累計支払額 395億円 (2023年度 2億円)
○加算運賃の累計収受額 157億円 (2023年度 5億円)
○基本運賃収入からの回収累計額 24億円 (2023年度 0億円)
○回収率(参考) 45.7%