Our Mission
安心・安定・安全を目指して。
「安全の確保」が事業運営の根幹であり、
すべてに優先する最重要課題であるとの認識のもと、
すべてのお客さまに安心してご利用いただける鉄道を目指して、
輸送の安全の維持・向上に取り組んでいます。
そのあたりまえを守り続ける事が、私たちのミッションです。
Our Business
JR四国には、「四国家」の一員として将来にわたって担うべき役割があります。
列車の安全・安定輸送という使命を果たすとともに、まちづくりや観光振興をはじめとする、
四国地域の活性化・発展につながる様々な取り組みをおこなっています。
これからも「四国家」の皆さまに信頼され、なくてはならない存在を目指します。

Our Challenge
JR四国は、安全・正確・快適な輸送の提供を使命に、鉄道事業を営んでおります。
この使命を果たすために、JR四国は様々な技術を導入しています。
今日までJR四国を支えてきた技術力、
そして、未来のJR四国を創る技術力、その一部を紹介します。
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山間部を縫って走る 二つの車体傾斜システム車両
車 両
四国の各主要都市を結ぶ路線は山間部を縫うように通っており、多くの曲線があります。所要時分を短縮するためには、曲線通過速度を向上させることが至上命題でした。曲線を通過する際に、車体を傾けることによって、車内の乗客にかかる遠心力を和らげ、乗り心地を向上する方法があり、JR四国では2つの方式を採用しています。
制御付自然振子方式(2000系特急気動車、8000系特急電車)
制御用の空気シリンダを取付、車体を曲線進入手前から徐々に傾斜させ、曲線通過後には徐々に車体の傾斜を戻すようにしたものが制御付自然振子です。車体傾斜の主たる力は遠心力であり、制御用空気シリンダはこの制御がスムーズに行えるよう、補助しています。
空気バネ式車体傾斜制御方式(8600系特急電車、2600系特急気動車)
曲線進入手前から、曲線外軌側の空気バネ高さを高くして、車体を少し傾け、曲線を検知したときに、さらに最大2度傾けることによって、曲線通過時に働く超過遠心力を小さくしています。
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制御付自然振子方式 (2000系特急気動車、8000系特急電車)
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空気バネ式車体傾斜制御方式 (8600系特急電車、2600系特急気動車)
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来る地震に備えた鉄道初の免震支承
土 木
四国地方は南海トラフの近傍に位置し、また、四国内においては中央構造線が存在し、近いうちに大規模な地震に遭遇する可能性が高いと言われています。そのため、列車運行の安全性を確保するため耐震補強工事を実施しています。特に、瀬戸大橋線は本州と四国を結ぶ大動脈であり、不通になった際の影響は計りしれず、その耐震補強は必須ではありますが、地震動によって生じる応力は長大橋梁の場合著しく大きくなり、通常使われる補強方法では対応できないことが判明しました。
そこで、JR四国では、日本の鉄道では初めて免震支承を採用しました。既設の鋼製支承を免震ゴム支承やすべり支承に置き換え、併せて制震ダンパーを取り付けることにより地震動により生じる応力、変位の抑制を図ることで大規模な地震にも対応可能となりました。-
交換前(ローラー支承)
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交換前(免震ゴム支承)
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お客さまを第一に 使いやすさを追求した簡易型券売機
機 械
当社の駅に設置されている自動券売機は、主に有人駅に設置する都市型券売機と、無人駅に設置する簡易型券売機の2つに大別されます。当社においては、都市型券売機よりも簡易型券売機の台数が多く、力を入れている機械設備の1つですが、以前に導入した簡易型券売機において、設置から約15年を経過するものが多数あり、機能の陳腐化や保守部品の枯渇といった問題を解決する必要がありました。
そこで、メーカー協力の元、新たな形式の簡易型券売機を導入することとなりました。鉄道会社に求められる公共性に応えるため、券売機下方にカウンターを設けたり、硬貨投入口の高さを低くすることで、車イスのお客さまを含め誰もがご利用しやすいようなユニバーサルデザインを採用しました。また、万が一のトラブルの際にも即時に対応できるよう、トラブル自己検知機能の強化も行っています。こちらの券売機は2018年度中の導入を計画しています。-
旧型券売機
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新たな形式の簡易型券売機(開発中)
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より迅速に より効率的に 進化するテレメータシステム
電 気
テレメータシステムはJR四国において全線の電気設備を集中監視し、お客さまに安定輸送を提供するために欠かせない重要なシステムです。
新型テレメータシステムは2015年から開発を進めてきたシステムで、従来のシステムよりも情報を大幅に増やし、これまで以上に故障原因の究明や早期復旧、保守の効率化を図ることが可能となります。集中監視している設備数は、5000以上にのぼります。
また同時に新型テレメータシステムでは、監視する装置の稼働データを蓄積できる機能を持ちます。これらのデータは、多様な環境下に設備された装置のリアルタイムなデータでビッグデータと呼ぶにふさわしいデータです。今後はこのビッグデータをAIなどの解析技術を用いて、故障予兆の検知や検査の自動化を進めていく予定です。 -
線路の安全を守るための新たな管理システム
保 線
当社では、線路設備や土木設備について、法律や社内規則等で定められた検査を、定められた周期に基づき行っています。管理対象設備や検査の種類が多くある中、現在、これらの検査における検査計画や検査記録、結果の良否判定、保守必要箇所の保守計画・管理、確認・決裁等の一連の作業をほぼ手作業で行っています。そのため、検査周期の逸脱や判定ミス、保守必要箇所の処置遅れなどの発生リスクを抱えている他、人力による二重三重のチェックを行っていることから、多くの時間と労力を要しています。
そこで現在、検査業務の堅確化と効率化を図ることを目的に、「線路等検査システム」を開発中です。これは、設備台帳や各種検測装置のデータを一元管理し、そのデータから検査計画の作成や、検査実績の登録、補修計画の作成を行うといった、検査計画から措置までの一連のPDCAサイクルを総合的に管理していくシステムです。
当社では、検査業務の機械化やシステム化を推進することで、より適切かつ効果的な軌道管理体制の構築を図っていきます。 -
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歴史という財産を未来へ紡ぐ
建 築
1923年5月に建設された三代目駅舎の琴平駅は、2012年に登録有形文化財に指定されました。2017年には四国ディスティネーションキャンペーン及び新観光列車の運行開始にあわせて、駅舎の耐震補強工事と全面リニューアルを実施しました。
建設当初から残るコンコースの大空間を維持するために、木造躯体及び屋根を支持する鉄骨フレームによる補強を行うとともに、構造用合板による壁量を増加させる補強を行ったほか、瓦葺き屋根を金属板葺きに取替えて軽量化を図り、構造体への負担を軽減しました。意匠についても建設当時の外壁の色彩に近似した漆喰調塗装とするなど、可能な限り建設当時に近づけて復元を行っています。
今後も、過去から受け継がれた貴重な財産を活かすとともに、新たな四国の姿を創り出すために、駅舎の建替・改良や駅ビルの開発等に取り組んでいきます。-
琴平駅(リニューアル後)
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鉄骨フレーム補強風景
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観光列車専用待合室
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